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※ふわ子先生のモデル:総院長ひろこ先生

今、流行中の東洋医学とは?

「東洋医学」というと皆さんは何を思い浮かべるでしょうか?
ナースの皆さんは病院でも処方される「漢方薬」が身近かもしれませんね。最近では医療業界だけでなく、美容でも「かっさ」や「鍼」などを用いるサロンも増えて、東洋医学ブームともいわれ、ツボや経絡の本も書店やコンビニで目にすることが多くなりました。

ではこの「東洋医学」とは、何を指すのでしょう?
「アジアの伝統医学(トルコを除く)」を指し、おなじみのところではインドのアーユルヴェーダ、他にチベット医学、イスラム医学などさまざまなものがあります。日本でいう「東洋医学」は中国の医学がベースになっていて、日本独自の「漢方医学」も発達しました。

東洋医学の治療には「漢方薬」「鍼」「お灸」「あん摩、指圧」「気功」「食養生」といろいろとありますが、今回は日本の東洋医学のもととなった中国の伝統医学の治療の発達についてお話しします。

広い中国だからこそ
独自の医学が発展した理由

中国には三千年以上の歴史があり、また国土がとても広いため、医学の発達も地域ごとに特徴がありました。

まず「漢方薬」(中国では「中薬」といいます)ですが、山や砂漠で動物を採取して暮らす、肉食の多かった西の地域で発達しました。動物の肉はタンパク質が豊富で身体を強くする反面、臓腑に負担をかけるため、いわゆる内臓疾患にかかりやすくなると考えられています。そのため植物、動物、鉱物などから薬を作って治療する技術が発達しました。漢方薬は長く服用しないと効果がないと思っている方もいるかもしれませんが、実は即効性のある薬も多く存在します。

寒い北の地域では冷えからくる疾患が多くなるため、身体を温めて治す「お灸」の治療が発達しました。現在日本でも「お灸女子」なる言葉もでき、薬局で簡易なお灸を買って自宅で気軽に試す人も増えてきましたね。

熱帯に近い高温多湿の南の地域では、酸味のある食事が好まれたこともあり、筋肉の麻痺や関節疾患が多く、その治療に「鍼」が発達しました。もとは現在のような金属の鍼ではなく、石や動物の骨(骨針)、竹(竹針)、陶器(陶針)などを針状にして治療していたといわれています。

東の地域は温暖な気候で海岸が近く、魚や塩分を摂り過ぎてしまうことによる膿瘍や皮膚疾患が多いと考えられました。そこで温めたり冷やした石で、患部やツボを押したり叩いたりする治療が発達しました。かっさ療法もその一つです。
中央の都市部は気候も良く、食料供給も安定してゆとりがあることから、人々は美食のうえに労働量も少なくなり、いわゆる生活習慣病にかかる人も出てきました。そのため「気功」や「あん摩、指圧」で身体を刺激して気の流れを導く治療が発達しました。

2400年前に
出来上がった医学書とは?

このように中国の伝統医学は、地域ごとに発展した医学が融合して、そこに陰陽、五行、気の概念など独特の学術的理論と医療体系が成立しました。約2400年前には世界最古の医学書「黄帝内経(こうていだいけい)」が誕生し、そこには人体の生理、解剖、病理などの基礎医学的記述と、診断、治療、予防が系統的に解説されています。その内容の中には人体の骨格、血管の長さ、内臓器の大きさや容量などの記載もあり、現在の解剖学とほぼ一致しています。はるか昔にこのようなことがわかっていたとは驚きではありませんか?現在も東洋医学関係者の間では医学のもととしてバイブル的に扱われています。

このように長い歴史の中で培われた東洋医学。この連載では、一見理解が難しいと思われる東洋医学をできるだけわかりやすく、また身近に感じて活用していただけるようにお伝えしていきます。

季節のコラム
春の冷え対策

春の初めは冷えが身体の奥に入りやすいと知っていましたか?この冷えを放置しておくと夏に向けて基礎代謝がうまく上がっていかず、暑さに順応しづらくなってしまうので、しっかり対策をすることが大切です。寒い冬の間は冷えから身体を守るために身体の組織などを硬くして構えていますが、温暖の差が激しいこの時期は暖かくなった、と身体が緩んで油断したところに寒さが来ると、冷えが深く入ってしまいます。体調を崩しやすくなってしまうのはそのため。気が上がって上半身は温まりやすいのですが、下半身の冷えがそのままというのも特徴なので、特に下半身の冷え対策をしましょう。
職場でもできる簡単なストレッチとして、左右の足首の屈曲と背屈を交互に繰り返すほか、「第二の心臓」といわれるふくらはぎの筋肉ポンプを動かしたり、足指のグーパー運動もおススメです。

※医療専門誌 月刊「ナース専科」出版社:エス・エム・エス総院長 土井ひろこの連載コラム より